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薬剤師になるためには薬剤師国家試験に合格しないといけません。では、どの大学の薬学部に入れば薬剤師国家試験合格に近づけるのでしょうか。
結論から言うと、多少のばらつきはありますが偏差値の高い薬学部ほど薬剤師国家試験合格率が高くなると言えるでしょう。
この記事では、薬学部の偏差値と薬剤師国家試験合格率に相関があるのか、国公立大学と私立大学を比較しながら説明していきたいと思います。
薬学部の偏差値と薬剤師国家試験合格率
まずは各大学の偏差値と、2018年度に行われた第104回薬剤師国家試験の合格率をまとめてみたので紹介します。各大学は偏差値ランキング順に並べています。
各大学の偏差値と、第104回薬剤師国家試験の合格率は以下のサイトを参考にしています。
国公立大学薬学部の偏差値と薬剤師国家試験合格率
偏差値 | 合格率(新卒) | 合格率 | |
東京大学 | 80 | 100 | 75 |
京都大学 | 78 | 100 | 81.4 |
大阪大学 | 75 | 88.46 | 82.86 |
名古屋市立大学 | 74 | 92.5 | 89.77 |
北海道大学 | 72 | 96.3 | 90.32 |
岐阜薬科大学 | 69 | 94.29 | 86.14 |
千葉大学 | 68 | 92.5 | 85.11 |
九州大学 | 68 | 100 | 95.35 |
岡山大学 | 68 | 90.7 | 85.96 |
東北大学 | 68 | 94.74 | 74.29 |
広島大学 | 68 | 91.67 | 88.37 |
熊本大学 | 67 | 91.84 | 82.86 |
静岡県立大学 | 67 | 98.75 | 88.78 |
徳島大学 | 66 | 97.5 | 87.93 |
金沢大学 | 65 | 97.22 | 95.24 |
長崎大学 | 65 | 100 | 88.14 |
富山大学 | 65 | 87.04 | 78.26 |
偏差値上位の東京大学と京都大学では新卒の合格率が100%となっており、偏差値の高さが薬剤師国家試験の合格率に関係しているということがうかがえます。
しかし、偏差値65辺りの大学で合格率100%近い数字を出している大学もあります。さらに合格率が一番低い大学でも87%という高い合格率(新卒の合格率は約85%)ですので、国公立大学では偏差値が高いか低いかに関わらず薬剤師国家試験の合格率は高いと言えるでしょう。
私立大学薬学部の偏差値と薬剤師国家試験合格率
偏差値 | 合格率(新卒) | 合格率 | |
慶應義塾大学 | 76 | 93.51 | 90.7 |
東京理科大学 | 73 | 94.57 | 88.6 |
北里大学 | 69 | 90.12 | 86.94 |
立命館大学 | 65 | 91.09 | 85.71 |
東京薬科大学 | 64 | 86.39 | 81.16 |
明治薬科大学 | 64 | 92.44 | 87.29 |
近畿大学 | 64 | 92.96 | 86.26 |
星薬科大学 | 63 | 95.45 | 88.51 |
福岡大学 | 63 | 91.06 | 82.89 |
京都薬科大学 | 63 | 94.32 | 91.16 |
昭和大学 | 63 | 84.1 | 76.77 |
武蔵野大学 | 62 | 85.61 | 78.57 |
大阪薬科大学 | 61 | 82.1 | 77.16 |
昭和薬科大学 | 61 | 84.08 | 77.22 |
名城大学 | 61 | 97.76 | 92.34 |
東邦大学 | 61 | 94.61 | 86.43 |
日本大学 | 59 | 84.08 | 70.25 |
同志社女子大学 | 59 | 80 | 73.89 |
神戸薬科大学 | 58 | 93.5 | 87.42 |
金城学院大学 | 58 | 80.47 | 62.99 |
帝京大学 | 57 | 90.4 | 71.18 |
国際医療福祉大学 | 57 | 97.33 | 80.26 |
愛知学院大学 | 56 | 94.12 | 80.37 |
帝京平成大学 | 55 | 74.85 | 51.47 |
摂南大学 | 55 | 83.25 | 77.95 |
崇城大学 | 54 | 94.78 | 80.9 |
横浜薬科大学 | 54 | 62.86 | 50.31 |
東北医科薬科大学 | 53 | 90.98 | 79.77 |
神戸学院大学 | 53 | 82.97 | 74.68 |
武庫川女子大学 | 53 | 80.11 | 64.33 |
城西大学 | 53 | 64.29 | 52.75 |
鈴鹿医療科学大学 | 52 | 92.98 | 71.67 |
高崎健康福祉大学 | 52 | 88.24 | 64.12 |
北海道医療大学 | 51 | 90.58 | 74.19 |
岩手医科大学 | 51 | 78.31 | 60.22 |
日本薬科大学 | 51 | 46.06 | 87.29 |
北陸大学 | 50 | 76.26 | 60.37 |
大阪大谷大学 | 50 | 63.83 | 45.55 |
新潟薬科大学 | 50 | 72.97 | 60.96 |
奥羽大学 | 49 | 41.56 | 50 |
就実大学 | 49 | 83.33 | 63.19 |
福山大学 | 49 | 77.95 | 66.67 |
兵庫医療大学 | 48 | 64.12 | 55.37 |
広島国際大学 | 48 | 74.77 | 57.21 |
安田女子大学 | 48 | 74.16 | 64.39 |
徳島文理大学 | 48 | 82.1 | 57.05 |
北海道科学大学 | 48 | 81.65 | 64.18 |
九州保健福祉大学 | 48 | 97.14 | 70.68 |
城西国際大学 | 48 | 79.66 | 57.29 |
姫路獨協大学 | 47 | 78.95 | 41.24 |
いわき明星大学 | 47 | 87.88 | 83.33 |
千葉科学大学 | 47 | 72.06 | 50 |
松山大学 | 47 | 83.75 | 65.38 |
長崎国際大学 | 46 | 86.67 | 67.11 |
第一薬科大学 | 45 | 74.12 | 38.17 |
青森大学 | 45 | 37.63 | 73.53 |
次に私立大学ですが、右肩上がりのグラフになっており先ほどの国公立大学よりも偏差値と薬剤師国家試験の合格率に相関があると言えるでしょう(サンプル数の多さも関係してると思います)。合格率が30%台~90%台とばらつきが激しいというのも特徴ですね。
ここで注意してほしいことがあります。グラフを見てもらうと分かると思いますが、偏差値が高くないにも関わらず合格率が高くなっている大学があります。もちろん薬剤師国家試験対策が非常に充実している大学もあるかと思いますが、中には卒業生を絞り優秀な薬学生のみを薬剤師国家試験に受験させる大学もあるということです。
私立大学は国公立大学に比べ、合格率を上げることによってネームバリューを高めようとする傾向がありますので、大学を選ぶ際にはどれだけの人がストレートで卒業できたのか見ておく必要があります。
国公立大学と私立大学の比較
これまでの国公立大学と私立大学のグラフを重ね合わせてみましょう。
オレンジが国公立大学で、ブルーが私立大学です。
この様にしてみると、偏差値が高い大学ほど薬剤師国家試験合格率も高くなっているようですね。相関がないように見えた国公立大学も全体で見れば相関があるように見えます。
また国公立大学が薬剤師国家試験合格率80%以上にかたまっていることが特徴ですね。このことからも国公立大学はどこの大学も高い合格率であることがうかがえます。
国公立大学と私立大学の合格率
ここで第104回薬剤師国家試験の国公立大学と私立大学の合格率を見ていきましょう。
新卒合格率 | 合格率 | |
国立大学 | 94.13 | 85.4 |
公立大学 | 95.22 | 88.15 |
私立大学 | 84.77 | 69.85 |
総計 | 85.5 | 70.91 |
比較してみると国公立大学と私立大学では新卒の合格率が10%も違うことが分かります。しかし、総計での合格率が85.5%なので私立大学の合格率が低いのではなく、国公立大学の合格率が高いと思った方がいいかもしれません。
薬剤師になるには国公立大学がいいのか
これらを総じてみると、薬剤師になる(薬剤師国家試験に合格する)にはより合格率の高い国公立大学に入学するのがベストのように感じます。
しかし、国公立大学はそもそも偏差値が高いため私立大学よりも入学が難しくなっています。そのため、薬剤師になることが目標なら偏差値の高い公立大学ではなく私立大学を選択することも一つの手でしょう。
また、薬剤師国家試験を経験した僕は国公立大学より私立大学の方が薬剤師国家試験対策がより充実している様に感じます。私立大学は合格率を上げるために力を入れているのですね。国公立大学だと研究の方に力を入れており、勉強に時間を割けないということもあるようです。
そういった面でも国公立大学よりも私立大学の方がメリットを感じる部分もあります。しかし、先ほども述べましたが、私立大学は合格率を上げるために卒業試験の難易度を上げ、合格できそうな人しか卒業させないような大学があります。さらに国公立大学よりもかかるお金が高いというマイナス面もあるでしょう。
薬学部の偏差値と薬剤師国家試験合格率には相関がありそうですが、様々な視点から見てみるとそれだけで大学を決めていいかというと一概には言えなさそうです。
最後に・・・
- 偏差値の高い大学の方が薬剤師国家試験合格率が高い。
- 一方で偏差値の高い大学はそもそも大学受験が難しい。
- 私立大学の方が薬剤師国家試験対策がより充実している。
- 一方で私立大学は卒業試験を難しくし薬剤師国家試験合格率を上げている傾向にある。
※この見解に当てはまらない大学もあります。
今回は薬学部の偏差値と薬剤師国家試験合格率を比較してきました。グラフで見ると相関があるように見えましたね。
しかし、この相関はあくまで大学を選ぶ基準の一つであり、他にも立地やお金、自分の学力の問題などいろいろ考える必要があります。将来のことを見据え、自分がやりたいことは何なのかをしっかりと考えた上で大学を選んでくださいね。