薬剤師国家試験の「8つの代表的な疾患」とは?出題基準と実習
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どーも、病院薬剤師のひゃくさんです。薬学生が実務実習の前後によく耳にする「8つの代表的な疾患」は、国試にどれくらい関係するのでしょうか。8つの疾患とは何か、国試の出題基準ではどう扱われるか、実習でどう活かすかをまとめました。
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8つの疾患は? がん、高血圧症、糖尿病、心疾患、脳血管障害、精神神経疾患、免疫・アレルギー疾患、感染症です。
国試との関係は? 現行の出題基準(第106回以降適用)の「病態・薬物治療」に、8つのすべての疾患が入っています。
実習では? 実習中に学んだことは、国試の「病態・薬物治療」に直結します。
8つの代表的な疾患とは?
文部科学省の「薬学実務実習に関するガイドライン」(平成27年2月10日)に出てくる言葉です。すべての実習生が、どの実習施設でも標準的な疾患について広く学ぶために示された、がん、高血圧症、糖尿病、心疾患、脳血管障害、精神神経疾患、免疫・アレルギー疾患、感染症の8つです。どれも処方される機会が多い疾患なので、薬剤師になってからも必ず出会います。
国試の出題基準では、どう書かれている?
第106回以降の試験には、平成28年11月にまとめられた「薬剤師国家試験出題基準」が適用されています。本文に「8つの代表的な疾患」という区分は出てきません。ただし、「病態・薬物治療」の項目には、8つの疾患に当たる疾患がすべて書かれています。各疾患の主な内容は「くわしい条件」にあります。
高血圧症、虚血性心疾患、脳血管疾患、うつ病、肺癌などについては、「病態(病態生理、症状等)・薬物治療(医薬品の選択等)を説明できる」と書かれています。病態と薬の選び方を、セットで説明できるようにしておきましょう。
過去には何問くらい出た?
厚生労働省は公表していませんが、予備校の集計では、第104回(2019年)の8つの疾患の合計は87問で、当時の全345問の約4分の1でした。数え方は予備校ごとに違うので、目安として見てください。第102〜104回の疾患別の数字は「くわしい条件」にあります。
実習では、どう活かす?
実習で担当する患者さんの疾患は、国試の「病態・薬物治療」に直結します。次の3つを意識すると、学びが深まります。
- 処方された薬から、その患者さんが持っている疾患を予想してみる。
- カルテが見られるなら、既往歴と現病歴にどんな疾患があるかを確認する。
- その疾患に、どんな薬が出ているか、検査値がどうなっているかを見る。
くわしい条件
出題基準(病態・薬物治療)に書かれている主な疾患
| 代表的な疾患 | 出題基準に書かれている主な疾患 |
|---|---|
| がん | 悪性腫瘍(肺癌、乳癌、大腸癌、胃癌、白血病、悪性リンパ腫など)、がん終末期医療と緩和ケア、がん性疼痛 |
| 高血圧症 | 高血圧症 |
| 糖尿病 | 糖尿病とその合併症、脂質異常症、高尿酸血症・痛風、低血糖症 |
| 心疾患 | 急性及び慢性心不全、不整脈、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞) |
| 脳血管障害 | 脳血管疾患(脳内出血、脳梗塞、くも膜下出血) |
| 精神神経疾患 | 統合失調症、うつ病、双極性障害、不眠症、てんかん、パーキンソン病、認知症、片頭痛など |
| 免疫・アレルギー疾患 | アナフィラキシーショック、全身性自己免疫疾患(全身性エリテマトーデスなど)、関節リウマチ、蕁麻疹・接触性皮膚炎 |
| 感染症 | 細菌感染症、真菌感染症、ウイルス感染症(ヘルペス、ウイルス性肝炎、AIDS など)、薬剤耐性菌による院内感染、原虫・寄生虫感染症 |
第102〜104回の出題数(薬学ゼミナールの総評動画の集計)
8つの疾患が国試で何問出たかは、厚生労働省は公表していません。数え方は予備校ごとに違うので、目安として見てください。第106回以降の数字は、この表には入れていません。
| 疾患 | 第102回 | 第103回 | 第104回 |
|---|---|---|---|
| がん | 21問 | 17問 | 22問 |
| 高血圧症 | 5問 | 5問 | 5問 |
| 糖尿病 | 7問 | 7問 | 7問 |
| 心疾患 | 7問 | 8問 | 7問 |
| 脳血管障害 | 3問 | 1問 | 0問 |
| 精神神経系疾患 | 7問 | 7問 | 8問 |
| 免疫アレルギー疾患 | 5問 | 9問 | 19問 |
| 感染症 | 18問 | 26問 | 19問 |
| 合計 | 73問 | 80問 | 87問 |
第104回(2019年)の合計87問は、当時の全345問の約4分の1にあたります。物理・化学・生物、衛生、法規のように、直接これらの疾患に関わらない分野も出るので、4分の1というのは大きな割合です。
実務実習のガイドラインの改訂
実務実習のガイドラインは、令和4年度改訂版のモデル・コア・カリキュラムに対応したものが作られています(令和5年12月、薬学教育協議会)。この版では、8つの疾患を一覧で固定せず、がん、循環器疾患、感染症など「D 医療薬学」の疾患群を参照して、大学と実習施設が話し合って、実習で学ぶ代表的な疾患を確認しておく形になっています。
平成27年のガイドラインでは、実習生は病院でも薬局でも、これらの疾患の患者さんの薬物治療に広く関わることが想定されていました。
よくある質問
「8つの代表的な疾患」とは何ですか?
文部科学省の「薬学実務実習に関するガイドライン」(平成27年2月10日)に出てくる、がん、高血圧症、糖尿病、心疾患、脳血管障害、精神神経疾患、免疫・アレルギー疾患、感染症の8つです。
8つの疾患は、国試の出題基準に書かれていますか?
出題基準の本文に「8つの代表的な疾患」という区分は出てきません。ただし、第106回以降に適用されている出題基準の「病態・薬物治療」には、8つの疾患に当たる疾患がすべて書かれています。
出典・確認日
次の資料を、2026年10月2日に確認しました。
- 薬剤師国家試験出題基準(第106回以降適用)(厚生労働省)
- 薬剤師国家試験のページ(厚生労働省)
- 薬学実務実習に関するガイドライン(平成27年2月10日、文部科学省): 8つの代表的な疾患の記載
- 臨床における実務実習に関するガイドライン(令和4年度改訂版対応、令和5年12月、薬学教育協議会)
- 第102〜104回の出題数: 薬学ゼミナールの第103回・第104回薬剤師国家試験総評(YouTube)の集計
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