薬の使い分けが分かるPDF教材をリリース
新人薬剤師

新人薬剤師の勉強法|まず何を勉強する?最低限の4つと次の一歩

新人薬剤師のおすすめ勉強法
ひゃくさん

アフィリエイト広告を利用しています

どーも、病院薬剤師のひゃくさんです。「新人薬剤師だけど、何を勉強すればいいか分からない」という人に向けて、僕が使っている勉強法をまとめました。

まず何をする? 業務で出てきた「分からない」を調べて消していきます。やることは、調べる・質問する・経験する・国試の復習の4つです。

次は? もう一歩進みたくなったら、本、診療ガイドライン、薬剤師向けサイト、論文を使います。

毎日やるもの? 僕は新人のころ、毎日はやっていませんでした(本文)。

新人は、まず何を勉強する?

いきなり難しい本から始める必要はありません。最初は、日常の業務で出てきた「分からない」を、ひとつずつ消していく勉強で十分です。次の4つから始めましょう。

① 疑問に思ったことを調べる

いちばんにやってほしいのは、業務で疑問に思ったことを、理由まで調べることです。「こういうものか」で終わらせると、後輩に聞かれて答えられないなど、実践で困ります。

ひゃくさんの一言僕が勉強する内容は、基本的に、疑問に思ったことを調べるところから始まっています。分からないことを一つずつ消していくだけでも、薬剤師としてかなり成長できると思います。

疑問を追求すべき理由を読む

② 先輩に質問する

調べても分からないことは、先輩に聞きましょう。先輩からは、添付文書に載っていない知識や考え方を聞けます。ただし、先に自分で調べて、考えをまとめてから聞きます。何でも聞くだけでは、自分の成長につながりません。

職場に聞ける先輩がいない、忙しそうで聞きづらい、という人は、ひゃくさんのオンラインコミュニティでも、勉強のことを文字で気軽に相談できます。

③ 新人のうちに、いろいろ経験する

新人薬剤師は、経験値が足りません。次のような機会があれば、積極的に担当させてもらいましょう。

  • 服薬指導(珍しい処方が出たとき)
  • 監査
  • 疑義照会
  • 処方提案
  • 抗がん剤などの調製

頭で理解しているつもりでも、実際に説明すると、理解できていないところや新しい疑問が見つかります。

④ 国試の知識を復習する

薬剤師国家試験は、日常業務でも使える内容です。たとえば、第103回の問212は、飲み込む力が弱くなった85歳の患者さんに、オメプラゾール錠をどう調剤するかを問う問題でした。PPIの粉砕や簡易懸濁の相談にも、国試の知識があれば答えやすくなります。

何を勉強していいか分からないときは、薬理、薬剤、病態・薬物治療、実務を、もう一度復習してみてください。

疑問を調べると、何がいい?

「なんで?」と思ったときが、知識を定着させるチャンスです。調べると、次の4つのいいことがあります。

  • 自分の知らない点が、浮き彫りになる
  • 「疑問、そして解決」の体験で、知識が定着する
  • その疑問が、意外と重要だったりする
  • 根拠まで知っているので、患者さんの質問への答え、疑義照会、処方提案が適切にできる

「こういうものだからです」としか答えられないと、患者さんや他の医療従事者から信頼されにくくなります。

疑問を調べる順番

  1. 添付文書やインタビューフォームで調べる。
  2. 薬の使い分けや治療の流れが気になるときは、診療ガイドラインも見る。
  3. それでも分からなければ、先輩に聞く。考えをまとめてから聞くと、教えてもらいやすくなります。

業務の中でできる勉強は?

勉強の時間を別に作れなくても、業務の中で学べることがあります。

処方から読み取る 併用薬や診療科から病態を予測して、「何に対して出ているのか」を調べます。

添付文書を読み込む Do処方でも、副作用、併用注意、腎機能・肝機能での用量調整まで、あらためて読みます。

典型的な副作用を押さえる NSAIDsなら消化性潰瘍、抗ヒスタミン薬なら眠気、のような簡単なものからで構いません。

患者さんに合わせた伝え方を考える どうすれば飲み忘れが減るかを日頃から考えると、言葉選びが変わってきます。

先輩・同期・他職種と話す、勉強会に出る 同じ病態でも、医師と薬剤師で視点が違います。

ワンランク上を目指すなら?

日常業務で触れた症例から学ぶ勉強には、限界があります。もう一歩進みたいときは、次の4つを足しましょう。

本

幅広い知識が身につきます。ただ、現場で使わない知識も載っていて、値段も安くありません。まずは調べる勉強から始めて、もっと勉強したくなったときに足すのがいいと思います。薬の使い分けなら「薬局ですぐに役立つ薬の比較と使い分け100」、薬と病態のつながりなら「薬がみえる」のように、目的で選べます。

新人薬剤師におすすめの勉強本まとめ

診療ガイドライン

診療上重要な医療行為について、エビデンスをもとに推奨を示した文書です。医師の治療方針を知るには、ガイドラインを理解するのが近道です。扱う診療科が決まっているなら、そのガイドラインを読むと、処方意図が分かります。無料のものと有料のものがあり、「Mindsガイドラインライブラリ」で検索できます。

薬剤師向けサイト

スマホでさっと読めるのが利点です。僕がよく使うのは、m3.com(医療ニュースや薬剤師コラム)、重篤副作用疾患別対応マニュアル(副作用の説明と対応)、薬局ヒヤリ・ハット事例収集・分析事業(疑義照会やヒヤリハットの事例)です。

無料で使える薬剤師向けサイト集を見る

論文

本やガイドラインに載っていない情報を調べたいときに検索します。まずは日本語の論文を探せる「J-STAGE」で慣れて、慣れてきたら英語の論文が豊富な「PubMed」を使います。検索のコツは、「薬剤師のための医療情報検索テクニック」という本に、対話形式で書かれています。

医療情報検索テクニックを見る

僕は新人のころ、どのくらい勉強した?

新人のころは、毎日はやっていませんでした。分からないことがあったら、添付文書を読むくらいです。勉強時間も、やっても1時間前後で、やらない日が続くこともありました。薬剤師向けの書籍に手を出したのは、1年目の後半くらいからです。そこから本の面白さを知り、毎日読むようになりました。

知識不足で悩んでいるなら

新人薬剤師は、知識も経験も足りないのが普通です。知識は、勉強すれば補えます。

知識不足を理由に先輩から強く当たられているなら、ほかの上司や、友達、家族に相談してみてください。相談しても改善されず、その職場が成長の妨げになったり、体調を崩したりしそうなら、転職を考えるのも一つの選択肢です。転職の流れは、新人薬剤師の辞めたい・転職の記事にまとめています。

くわしい条件

疑問を調べるメリットの補足

薬学部のころは、国試に合格するために「こういうものだ」と深く理解せずにスルーした内容も多いはずです。スルーしても国試には合格できますが、薬剤師として働くうえでは、そのままにしないほうがいいです。勉強会や講演会で、ほかの薬剤師の質疑応答を聞いて「確かに」と思ったことはありませんか。自分や他の人が持つ疑問は、重要なポイントだったりします。働く期間が長くなると、先輩にとって当たり前になっていることもあるので、新人だから気づけることがあります。

勉強以外で、1年目にやっておくといいこと(僕個人の意見)

全部をやる必要はなく、必要なものを選んでください。

  • 目標を立てる:「どんな薬剤師になりたいか」と「どんな人生を送りたいか」を考えると、やるべきことが見えてきます。がん治療に詳しくなりたいなら、その領域の勉強や認定・専門薬剤師が選択肢になります。仕事よりプライベートを大事にしたいなら、残業の多い職場は合わないので、働く環境を見直すことになります。
  • 読書をする:医療の本だけでなく、ビジネス書や自己啓発書もおすすめです。マンガで読めるものから手に取ると入りやすいです。
  • プライベートを楽しむ:勉強ばかりで疲れたら、旅行に行って休んでください。
  • いろいろな人と交流する:薬の情報だけでなく、保険や税金などの情報も得られます。
  • お金について考える:結婚、出産、教育、住宅購入など、まとまったお金が必要になる場面があります。僕は本を読んで、つみたてNISAを始めました。

ガイドラインの読みはじめ

循環器に関わることが多いなら、心不全や急性冠症候群。消化器なら、クローン病、潰瘍性大腸炎、肝硬変のガイドラインが面白いかもしれません。

そのほかの調べ先

システマティックレビューを探すなら、コクラン・ライブラリーも役に立ちます。SNSで、薬剤師の発信を見て知識を仕入れるのも、一つの方法です。

ひとりで勉強を続けるのが、しんどいときは

何から手を付ければいいか分からない。調べた理解で合っているか確かめられない。聞ける先輩が職場にいない。この3つは、若手の薬剤師さんから、6年間ずっと聞いてきた悩みです。

そんな悩みを抱え込まなくていいように、勉強も職場の悩みも、文字で気軽に相談し合えるオンラインコミュニティ「ひゃくさんとまなぶ薬のこと」を用意しました(2026年10月1日(木)20時オープン)。新人の方も歓迎です。ニックネームで参加できて、顔出しは不要、読むだけでも大丈夫です。「勉強・薬の相談」の部屋や、毎週の「一緒に勉強しようタイム」で、勉強を続ける仲間が見つかります。

コミュニティの内容を見る

関連記事

ABOUT ME
ひゃくさん
ひゃくさん
Instagramフォロワー:13万人/エムスリー薬剤師でコラム執筆
病院で働く薬剤師。薬剤師国家試験合格までの経験や薬剤師として学んだ事感じた事をブログやInstagramで発信しています。Instagramフォロワー13万人
記事URLをコピーしました