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薬剤師国家試験の合格基準を知りたい
相対評価になってからの合格点を知りたい
この記事はこういった悩みを抱えた薬学生向けの記事です。
薬剤師国家試験の合格基準は年々変わってきており、第101回薬剤師国家試験では相対基準の導入、第104回薬剤師国家試験からは禁忌肢問題が導入されました。
また、第106回薬剤師国家試験からは合格点の上限がない完全相対基準となっています。
今回は公表されている情報をもとに、新たな合格基準、過去の合格基準、さらに相対基準となってからの合格点と合格率をまとめてみました。
現在の薬剤師国家試験がどのようになっているのか、第108回薬剤師国家試験の合格基準はどうなっているのか、みなさんにの参考になったらなと思います。
国試後に就活を考えている人は、「薬剤師国家試験後の就活で失敗しないためにやっておくべきこと」をチェックしてみてください。
国試後就活で失敗する理由と失敗しないための方法を分かりやすく解説しています。
第108回薬剤師国家試験の合格基準は?足切りは?
薬剤師国家試験の合格点は合格発表までわからない(相対基準)
2023年に行われる第108回薬剤師国家試験の合格基準と足切り基準は現時点で発表されていません。
合格点に関しては、第101回薬剤師国家試験から相対基準となっていますので、合格発表まで何点になるかは分からないという現状です。
さらに、これまでは絶対基準から相対基準へ移行する際に混乱を避けるために合格点は6割5分の225点より上になることはありませんでしたが、第106回からは完全相対基準となりました。
「薬剤師国家試験のあり方に関する基本方針」では、「3.(5)合格基準について」において、「その際、これまでの絶対基準を用いた合格基準でなくなることによる教育の現場や受験生の混乱を回避するため、当分の間、全問題への配点の65%以上であり、他の基準を満たしている受験者は少なくとも合格となるよう合格基準を設定する。」の扱いがあるが、第106回薬剤師国家試験より、当該取扱いは適用しないこととする。
厚生労働省HPより
合格点が225点以上になることがあるということですね。
なので、個人的には余裕を持つという意味でも目標点数は225点ではなく、もっと上の点数を目指した方が良いと思っています。
薬剤師国家試験の合格基準には足切り、禁忌肢がある
第104回薬剤師国家試験からの合格基準は平成30年8月に厚生労働省から公表された「新薬剤師国家試験について」の一部改正についてにこう記されています。
以下のすべてを満たすことを合格基準とすること。なお、禁忌肢の選択状況を加味する。
① 問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定した得点以上であること。
② 必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上であること。
新薬剤師国家試験について-厚生労働省
これによると総得点以外にも必須問題に足切り基準、さらに禁忌肢が設定されていることがわかります。
足切り基準は必須問題を70%以上かつ、それぞれの科目を30%以上取ることとされてます。
薬剤師国家試験の各科目の問題数はこのようになっています。
科目 | 必須問題 | 理論問題 | 薬学実践問題 | 出題数計 |
---|---|---|---|---|
物理・化学・生物 | 15問 | 30問 | 15問(複合問題) | 60問 |
衛生 | 10問 | 20問 | 10問(複合問題) | 40問 |
薬理 | 15問 | 15問 | 10問(複合問題) | 40問 |
薬剤 | 15問 | 15問 | 10問(複合問題) | 40問 |
病態・薬物治療 | 15問 | 15問 | 10問(複合問題) | 40問 |
法規・制度・倫理 | 10問 | 10問 | 10問(複合問題) | 40問 |
実務 | 10問 | 20問+60問(複合問題) | 95問 | |
出題数計 | 90問 | 105問 | 150問 | 345問 |
このような点数配分ですので、足切りにかからないようにするためには必須問題で以下の点数を取らなければならないことになります。
足切りにかからないための点数
- 物理・化学・生物:5点以上
- 衛生:3点以上
- 薬理:5点以上
- 薬剤:5点以上
- 病態・薬物治療:5点以上
- 法規・制度・倫理:3点以上
- 実務:3点以上
- 合計:63点以上
総合点に関しては、相対基準となっていますので年毎に変動しています。
第101回~107回までの合格率と合格者数推移
101回 | 102回 | 103回 | 104回 | 105回 | 106回 | 107回 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
受験者数 | 14949 | 13243 | 13579 | 14376 | 14331 | 14031 | 14124 |
合格者数 | 11488 | 9479 | 10194 | 9958 | 9958 | 9634 | 9607 |
新卒合格者数 | 7108 | 7052 | 7304 | 8129 | 7795 | 7452 | 7386 |
合格率 | 76.85% | 71.58% | 70.58% | 70.91% | 69.58% | 68.66% | 68.02% |
新卒合格率 | 86.24% | 85.06% | 84.87% | 85.50% | 84.78% | 85.55% | 85.24% |
全体での合格率は右肩下がりですが、新卒の合格率を見ると例年85%前後を推移していることがわかります。
第106回薬剤師国家試験より合格基準が完全に相対基準となりましたので、模擬試験などでは総合点のみではなく全体の順位なども目標にしていくといいでしょう。
第101回~107回までの合格点と合格率
結局のところ相対基準となった今、合格発表まで合格点が何点になるのかは分からないのが現状です。
しかしこれまでの薬剤師国家試験の合格点を知ることで、ある程度の目標点を設定することができるでしょう。
相対基準となった第101回薬剤師国家試験からの合格点と合格率を調べてみました。
第101回薬剤師国家試験合格基準、合格者数、合格率
以下のすべての基準を満たした者を合格とする。
・全問題の得点が446点以上(問題数で223問)
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
※解なし1問、複数解1問
- 受験者:14,949名
- 合格者:11,488名
- 合格率:76.85%
第102回薬剤師国家試験合格基準、合格者数、合格率
以下のすべての基準を満たした者を合格とする。
・全問題の得点が434点以上(問題数で217問)
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
※解なし4問
- 受験者:13,243名
- 合格者:9,479名
- 合格率:71.58%
第103回薬剤師国家試験合格基準、合格者数、合格率
以下のすべての基準を満たした者を合格とする。
・全問題の得点が434点以上(問題数で217問)
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
※解なし1問、複数解4問
- 受験者:13,579名
- 合格者:9,584名
- 合格率:70.58%
第104回薬剤師国家試験合格基準、合格者数、合格率
以下のすべての基準を満たした者を合格とする。
・全問題の得点が450点以上(問題数で225問)
・禁忌肢問題選択数は2問以下
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
※解なし1問、複数解2問
- 受験者:14,376名
- 合格者:10,194名
- 合格率:70.91%
第105回薬剤師国家試験合格基準、合格者数、合格率
以下のすべての基準を満たした者を合格とする。
・全問題の得点が426点以上
・禁忌肢問題選択数は2問以下
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
※複数解1問
- 受験者:14,311人
- 合格者:9,958人
- 合格率:69.58%
第106回薬剤師国家試験合格基準、合格者数、合格率
以下のすべての基準を満たした者を合格とする。
・全問題の得点が430点以上
・禁忌肢問題選択数は2問以下
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
※解なし1問
- 受験者:14,031人
- 合格者:9,634人
- 合格率:68.66%
第107回薬剤師国家試験合格基準、合格者数、合格率
以下のすべての基準を満たした者を合格とする。
・全問題の得点が434点以上
・禁忌肢問題選択数は2問以下
・必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上
※解なし1問、補正1問
- 受験者:14,124人
- 合格者:9,607人
- 合格率:68.02%
薬剤師国家試験は1問2点なので合格点が400点を超える数字となっていますが、1問1点で計算すると、相対基準となってからの合格点は第101回が223点、第102回と第103回が217点、第104回が225点、第105回が213点、第106回が215点、第107回が217点となっています。
また相対基準となってからの合格率は第101回が76.85%、第102回が71.58%、第103回が70.58%、第104回が70.91%、第105回が69.58%、第106回が68.66%、第107回が68.02%となっています。
薬剤師国家試験は合格基準だけでなく出題傾向も年々大きく変わってきています。
それぞれに対応していくのは簡単ではないでしょうが、しっかりついていくしかなさそうです。
絶対基準だった第100回以前の合格基準
そもそも、相対基準になる第101回薬剤師国家試験より前の合格基準はどのようなものだったのでしょうか。
第100回薬剤師国家試験までの合格基準は以下のように設定されていました。
以下のすべてを満たすこと。
1 全問題への配点の65%を基本とし、問題の難易を補正して得た実際の総得点以上であること
2 一般問題について、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の35%以上であること
3 必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ配点の50%以上であること
現在の必須問題以外にも一般問題に足切り基準があり、さらに全体の65%以上(225点)を取れば合格という絶対基準の試験でした。
薬剤師国家試験合格基準まとめ
薬剤師国家試験の合格点は相対基準であるため、合格発表が行われるまでわからないのが現状です。
今回は過去の薬剤師国家試験の合格点をまとめていきました。
- 第101回薬剤師国家試験:223点
- 第102回薬剤師国家試験:217点
- 第103回薬剤師国家試験:217点
- 第104回薬剤師国家試験:225点
- 第105回薬剤師国家試験:213点
- 第106回薬剤師国家試験:215点
次の薬剤師国家試験の合格点が何点になるかは分かりませんが、この点数を参考に目標点を決めていくといいと思います。
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